板の見方

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板とは

 「板」とは、株式注文をする際の買い注文と売り注文を表したもの。
買いと売りの指値を気配や気配値(けはいね)と呼ぶが、この気配値を順番に並べて整頓したものを板と呼ぶ。

気配値とは

株式取引において、買い手が希望する買いたい値段、売り手が希望する売りたい値段のこと。
約定価格の水準などを図る目安になる。

気配値のポイント

気配値には以下のようなポイントがある。

  • 買い気配値とは買い注文で最も高い値段、売り気配値は売り注文で最も安い値段
  • 買い注文だけで売り注文が出ていない状態を「買い気配」、その逆を「売り気配」または「ヤリ気配」という
  • 気配値を順番に並べて整頓したものを板と呼ぶ
  • 買い株数に比べて売り株数が多い場合は、株価上昇が頭打ちになるケースがある
  • 逆に買い株数が売り株数を上回っていると、株価は上昇傾向になるケースがある

板の由来

昔は、立会場(たちあいじょう:証券取引所で会員が一定時間に集まって売買を行う場所)で、場立ちと呼ばれる証券会社の市場部員と注文の媒介業務を取り仕切る才取り会員が売買を成立させていた。そこの黒板である「ボールド」にチョークで売買注文を銘柄ごとに書いてあったことが「板」の由来。

1974年ごろに証券取引所で相場報道システムが稼働し、立会場の株価表示がコンピュータ処理による電動式掲示板になった。

今では証券会社が提供する投資情報ツールを利用することで、パソコンやスマホを使って手軽に見ることができるようになっており、多くの投資家が板を見ながら株式売買をしている。

板からわかる情報(板情報)とは

「板情報」には、証券取引所に出された売買注文の価格と数量が表示されている。

板の左側には銘柄の売りの数量、右側には買いの数量、真ん中には気配値(注文価格)が表示されており、今いくらの株価でどのくらいの株数を売買できるのかを知ることができる。

上方向にいくほど注文価格が上がり、下方向にいくほど下がっていく。

取引時間の場中(前場9:00-11:30、後場12:30-15:00)であれば、リアルタイムに売買が成立(約定)する。

デイトレをしない投資家なら、まずは板を読んで売り注文のほうが多いのか、買い注文が多いのかを見極める指標に使おう!

TODO;売り数量<買い数量でも株価が下がるときもあるがなぜなのか

板が厚い、薄いとは

株式の注文は、買いたい人と売りたい人の株価と数量が合致することで約定することになる。
しかし、どんな銘柄であっても必ず売り買いが成り立つとは限らない。

売買が活発な銘柄なら心配することはないが、普段あまり売買されていない銘柄であれば、買いたいと思っても売り手がいなくて買えなかったり、高値で売りたくても買い手がいないということもある。

10,000株の買い(売り)注文を出そうとしても、板を見て売り(買い)注文で10,000株以上の売数量が出ていなければ注文は成り立たない(価格はわかれていても良い)。場合によっては、自分が出した注文によって株価が急激に変動してしまう可能性もあるので要注意が必要。

板と約定価格の関係

冒頭で述べたとおり、板には証券取引所に出された売買注文の価格と数量が表示されている。
この売買注文と取引時間によって、約定価格(=株価)が決まる。

約定価格の計算方法は以下の2種類に分けられる。

板寄せ

取引の始め=寄り付きと終了時=引けに約定株価を決定すること。

その時点で出ている注文が板に表示され、まずは成行注文(株価を指定せずに買えるもしくは売れる価格で注文を出すこと)を優先し、その次に高い買い注文と安い売り注文をつき合わせて、株数が合致する株価(約定価格)を決めていく。

ザラ場方式

取引時間中(ザラ場)に、気配値をもとに株価と数量をつき合わせて約定株価を決める方式。

ザラ場中であっても売買の注文が集中して過度な注文数量がでてくるなど混乱した場合には、一時的に売買を中断して「板寄せ」によって約定価格を決める場合もある。

ザラの語源は一般的に「ザラにある普通の場」と言われており、それが現在では取引時間中の時間を表す用語として使われているよ

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